2020年5月のゴールデンウィークに爆発的に人気となった「連ちゃんパパ」
あれからひと月が経ってそれに気付いた筆者が読んだんですが、凄い漫画でした!
少し乗り遅れましたが、ピーク時には無料漫画アプリ「漫画図書館Z」
(有料の場合あり)が一時期サーバーダウンしたほどでした。
そんな漫画ですが、筆者視点で語ってみたいと思います。
連ちゃんパパの時代風景

「連ちゃんパパ」1994年春頃~1997年秋頃にかけて
パチンコ雑誌「パチプロ7」(2017年休刊)に連載されていました。
私はこの頃の時代風景は良く知ってます。
1995年に半年ほどパチンコ屋さんで働いていたからです。
この頃のパチンコは今ほど派手では無く、結構シンプルな台でしたね。
当たりなら当たりとすぐ出ます。これは本当に良かったと思います。
現在のパチンコはかなり煽ってきますからね。
画面が付いてる台もありましたが、今のような大きい画面では無く
画像はドット絵のファミコンのような絵でした。
音声はあまり良くなくて音が割れてました(笑)
私が担当してた台は「フィーバークイーンⅡ」
「フィーバーパワフルⅢ」でした。
今思い出すとパチンコ台の進化は凄まじいですね。
こんな台だった頃が、「連ちゃんパパ」の時代です。
この頃は「黄門ちゃま」がとても流行ってた時代でした。
私はこれは打ったことが無いんですけどね。





作者ありま猛先生について
長い間、謎のヴェールに包まれていたありま猛先生は
この「連ちゃんパパ」騒動でインタビューを受ける事になりました。
詳しいインタビュー記事はこちら
ありま猛先生は、現在66歳の大御所漫画家さんです。
ありま先生はもちろんパチンコをたしなんだ事がありましたが
かなり前に辞めています。
一度大当たりして、止まらなくなったので怖くなって
泣きながら球を監禁しないまま逃げてしまったのをきっかけに
辞めたとの事です。
ありま先生の時代はパチンコをやっていたのは、70年代前半でまだ手打ちで椅子が無く立ったまんまの時代です。
漫画の中でのパチンコはかなり古いタイプだったのは
頷けます。
「連ちゃんパパ」の主人公日ノ本進のやがて破綻していく姿は
実は、ありま先生ご本人ではなく、ありま先生のアシスタント時代の
師匠であるあだち勉先生(故人)とご本人がおっしゃってました。
あだち勉先生の事は漫画化を考えておられるそうで、あだち勉先生の
弟さんであるあだち充先生の了承を頂いているとの事です。
「あだち勉物語」楽しみですね!
あだち勉先生は、かなり破天荒な性格だったそうです。
どうも正反対な性格のご兄弟のようですね。
どう考えても充先生は真面目な方ですし(^-^;


お師匠さんは赤塚不二夫さんというのは分かる!



BARレモン・ハ-ト 1 /双葉社/古谷三敏posted with カエレバ

ダメおやじ 1 /双葉社/古谷三敏posted with カエレバ
絵柄とストーリーのギャップ

主人公が破滅してきて、周りをも巻き込んで大変な事になってる漫画なのに
絵柄はほのぼの漫画なんですよね。
「連ちゃんパパ」のタイトルと絵のイメージから見れば
進さんが連ちゃんしているところを、息子さんの浩司君が見て
「良かったね~」
のような光景を想像してしまいますが…
実際には全く違うんですよね(^-^;
絵柄は人それぞれ見解が違ってて
「コボちゃん」「釣りバカ日誌の絵」など言われていました。
コボちゃんは違うだろと思いましたが、私は「釣りバカ日誌」の
北見けんいち先生風?の様に感じました。
主人公の進さんはありとあらゆる悪事をやっていきますが
何故か御用にならずにやり過ごしています。
「連ちゃんパパ」の登場人物の95%くらいは人でなしなので、
読み進めていくと何が正義なのか分からなくなってきます(笑)
日ノ本家族はほぼほぼ酷いです(^-^;
借金の取り立ての怖いおじさんなどが出て来ますが、怖いのは外見だけで
結構面倒見がいい人ですね。

毒っ気があるブラック系?というのもあるわな。いしいひさいちさんとか好きやわ!奥が深いよね~



リアル過ぎるパチンコ中毒

「連ちゃんパパ」のパチンコ中毒(または依存症)の描写はかなりえぐいです。
依存症になるとどんどんお金を突っ込んでしまって、生活費はおろか
食費にまで手を出してしまいます。
最悪のケースは家族の預金にも手を出してしまう事に…
上手く付き合える人なら、ある程度出ればすぐに換金して
帰れますが、ハマってしまっている人は出るまで帰らないし
出たとしてもまた出るまで粘ってしまいます。
パチンコの玉貸しは500円~(ホールによっては違います)
使えますが、いきなり一万円を入れる人もいます。
私も入れた事がありますが、こういう時に限って負けます。
本当に一万円入れてもあっという間に玉が無くなってしまいます。
これがドツボなんですよね。
これを繰り返すと多大な借金を抱える事になります。
「連ちゃんパパ」の連載時の頃は自己破産と言う制度がまだ無かったため
依存症の人はとんでもない額の借金を抱えてしまう人が続出していました。
自己破産が出来るようになったのは2003年からなんです。
この時代の人は自ら命を落とす人も少なくはありませんでした。
作者さんのありま猛先生が恐らく言いたかったのは
パチンコにハマり過ぎると、「人間関係や人としての良心、
人生までも破壊されるから気を付けましょう」と言う事だと思います。
主人公家族日ノ本一家はモロに破壊されていきましたから、
本当に恐ろしいです。
実際、私も借金を抱えてしまう事もありました。
私が体験したから分かるんですが、お金が無くなって極限状態になると
良心が無くなりやすいんですよね。怖過ぎます…(><)
私がハマっていた時期はたった半年間だったので本当に良かったと思います。


オンラインでやろうかな…

おまけに出ない!最悪!
月会費2000円近くかかるし、イベント参加で最低でも一度に付き3000円かかるよ。イベントクリア条件はかなり厳しいし、クリアできたとしても
動くアバターもらえるためのアイテムくらいだよ、有難いのは…
しかも、アバターもらえるまでイベント3.40回はクリアしなきゃダメなんだ。
これ、本当に鬼畜過ぎるよね!
(料金以外は私がやっていた2015年当時の事です。)

(ネタバレ)衝撃のラストについて

日ノ本一家がやっと更生出来るきっかけが出来て、良かったと思ったんですが何とパチンコ店を作るための開発計画があったと言うラストでした。
せっかくパチンコ店が無いど田舎まで引っ込んだのに、この皮肉な結末…
なかなか深いですよね。これは読んだ人の想像にお任せしますと言う事が
分かります。
日ノ本夫婦はとことん悪事が過ぎて、ダークサイドの人間になってしまいました。
子供さんの浩司君と双子の姉妹には幸せになって欲しいです。
更生しないと子供さんにも影響が出てしまいます。
そうならないようになれば良いんですけどね。
果たして日ノ本一家は頑なにパチンコ店に行かなかったんでしょうか?
私はやはり新規オープンしてしまったパチンコ店には行ってしまいますが
徐々に完全に辞めていく方向になると思います。
私が実体験したからこそ分かるんですが、徐々に辞めていく方が確実です。
パチンコ店に行かないのが得策ですが、ゲーセンで打ったり
またはオンラインで打つようにしたら、冷静になってくるんですよね。
他に素晴らしい事があると思うようになりました。
パチンコにハマる人は、無趣味な人に多いです。
ぜひパチンコ以外の趣味に打ち込むのをおすすめします。



ヤバいわな…

まとめ
2020年のGW時期に流行った漫画「連ちゃんパパ」は
凄かったのは読んでみて分かりました。
ありま先生はなかなかのストーリーテラーだと思います。
他にも作品が眠っているのもありますし、また読んでみたいと思います。
ありま先生が公言されていた「あだち勉物語」の発表が楽しみですね!
今後のご活躍を期待します!
話題の漫画「連ちゃんパパ」はマンガ図書館Zとスキマで読めます!
どちらも無料で読めますし、中には古い名作漫画も混じっているので
おすすめです!
ネット配信版「連ちゃんパパ」は大好評につき
単行本化しました!
全4巻で一気に読めます。
あのほのぼのタッチでありながら、恐ろしい世界へ
またどっぷり浸れますよ!
